「あみだくじ」に必勝法はあるのか?
「あみだくじ」といえば、
「あたり」「はずれ」あるいは「順番」などを決める時に、
人数分の縦線を引いて
あとランダムに横線をたして作られる、
ポピュラーなくじのひとつだよね。
平等で手軽にできることから
年代を問わず多くの人に親しまれている
くじのひとつだと思うんだけど
本当にあみだくじは平等なのか?
もしこのあみだくじに必勝法があったら、、、。
1 「あみだくじ」の歴史
あみだくじが世間に流行したのは
江戸時代末期だとされているようだが
そのはじまりは室町時代にまで
遡ることができるみたいだね。
あみだくじの線の引き方は
上から下に縦線を引いて
それぞれの縦線の間に横線を足していく
というのが現在の一般的なかたちなんだけど
あみだくじが生まれた最初期、
室町時代のあみだくじは、
今とはちょっと違った形をしていたみたいだよ。
縦線にあたる線が、
放射状に引かれていたみたい
最初期のあみだくじは放射状に広がる
直線だけの単純なもので横線はなかったんだね。
だからその線の形が、仏様の後ろによくある
丸いものや線状みたいな
あれに似てるって室町時代の人は
おもったんだね。
仏像の後ろに放射状に伸びるそれは
光背(こうはい)と呼ばれるもので、
主に仏様の威徳を象徴するものとして
仏像の背後に作られるんだって。
「後光が差す」というときの、
あの「後光」をあらわしたものだよね。
ちなみに阿弥陀如来の光背は
48本の放射線で表現されることが
あるらしんだけど、
これは阿弥陀仏がまだ
法蔵(ほうぞう)という名前の
修行僧であった時代に、
48の誓願を立てたことにちなんだ数らしいよ。
いろいろ意味があったんだね
ということで「阿弥陀如来の光背に似たくじ」
から「あみだくじ」と命名され
だから「あみだくじ」を漢字で書くと
「阿弥陀籤」ってなるんだね。
2 統計リテラシー
「1903年 H・G・ ウェルズは将来。
統計学的思考が読み書きと同じように
良き社会人として必須の能力に
なる日が来ると予言した」
ハーバード大学の メディカルスクールで
使われている統計学の教科書には
冒頭にこんなことが書かれてるらしいよ
H・G ・ウェルズは(1866年~1946年)
サイエンス・フィクションの父とも呼ばれる
作家、思想家でタイムマシーンや透明人間といった
SF 的なアイデアはH・G・ウェルズの
著作を通して有名になったんだよね
彼の幅広い科学知識と先見性は
核兵器や国際連盟それに今で言う
ウィキペディアのような百科事典の
登場すら予言したと言われているから
本当にすごいね。
天才だったのか未来が見える
シャーマンだったのかはわからないけど
そして現代は本当に統計学的な思考方法を
求められるから「統計リテラシー」がないと
この現代は生きていけないほどになってるよね
もちろん科学にも医学にも必須のものだけど
経済社会においても「ビッグデータ」
の取扱い方や考え方でさまざまな試みがなされているし
私達の身近なところでは
あちこちでアンケートがとられ
それを分析して
会社の経営や営業方針の戦略を練る
なんていうのは当たり前になってきてるね。
3 「あみだくじ」必勝法はあるのか?
統計学の話からあみだくじに話しを戻すんだけど
下記のような、あみだくじを見た場合
当たりを引くのは1/8の確率って気がしない?
でも統計学にのっとって
実際実験してみると
これが違うんだよね
横棒はあみだくじを引くメンバーがその
都度アトランダムひいて真ん中の部分を隠して
それぞれ①から⑧のくじを選ぶそれを
1000回繰り返してみたら
① 22回 ② 122回
③ 182回 ④ 210回
⑤ 194回 ⑥ 109回
⑦ 69回 ⑧ 33回
となるから全然8分の1じゃないし
「あみだくじって」
平等じゃなかったんだよね
①を引いた場合は当たる確率が2.2%
そして一番多い④を引いた場合は21.0%の確率で
当たるんだから
当たりたくない時は両端で
逆に当たりたいときは真ん中を選ぶといいね
選びたい結果になる確率が上がるよ
結局あみだくじは平等なくじではなく
統計学的な結果を知っていたら
当たりたくないときは
①を選んで当たる確率は2,2%だから
かなりへらせるよね。
必勝法ではないけど
かなりそれに近いともいえるので
あみだくじ引くときは覚えていてね
それでも当たりをひいたら
それは運命ということで(笑)
参考文献 統計学が最強の学問である 西内啓